【海外向けツアー報告】インバウンド向け日帰りツアーを開催しました。

Explore Tokyo’s Literary Legends 📚(文学散歩)

こんにちは!12月15日に開催した 「Explore Tokyo’s Literary Legends」 ツアーの報告をお届けします。


この日は参加者と一緒に、以下の東京の文学スポットを巡りながら、日本を代表する文豪たちの足跡をたどりました。

文学散歩で巡ったスポット

  • 根津神社
  • 森鴎外記念館
  • 天ぷらはちまき
  • 村上春樹ライブラリー(早稲田大学)
  • 坪内逍遥記念館(早稲田大学)

参加者の目的はさまざま

「文学が好きだから」「歴史に興味があって」「新しい人と出会いたい」など、参加者の理由はさまざまです。

必ずしも、こちらが意図をした目的ではなく、参加者ならではの意図があってくることがほとんど。このツアーではそういった参加者のニーズを受け止めながらも、パッケージとして含んでいる各スポットの深いファンを生み出すことを意図しています。

そのため、ストーリーを語れるかどうかはとても大事。知的好奇心をくすぐるような体験は、ただ有名な観光スポットを歩き回るだけでは得られません。


当日の行程と印象に残ったスポット

1. 根津神社 : 文豪が愛した静かな場所

最初に訪れたのは根津神社。


10時にスタートし、まずは神社の厳かな雰囲気を楽しみました。この場所は、夏目漱石や森鷗外といった文豪たちも訪れたと言われています。

千本鳥居は願いが叶った人が、お礼として奉納したものとのことです。今では、願いが叶うことの祈願を込めて奉納することも多いそうです。それぞれの鳥居には、どんなご利益を望んでいるのか明記されていましたね。


2. 森鴎外記念館: 森鷗外の人生を知る

次に向かったのは森鷗外記念館。


鷗外が書いた手紙や、執筆に使った道具を見ることができ、彼の生き方を身近に感じられる場所でした。

特に、鴎外の生涯を示したメインパネルは英訳もあり、「この人は相当な天才だ」と鴎外を初めて知った人でも感動していました。

英語の解説があると、とても熱心に読み込む人が多いです。ただ、まだまだ英語による説明書きがない場所もあるのも事実。

背景にあるストーリーを知ることで、彼らの頭の中にすでにある知識と結びついて腑に落ちたり、理解できたりするもの。そういう体験ができると、より深い文化の交流につながるような気がします。


3. 天ぷらはちまき: 文学と食のつながり

お昼は天ぷらの老舗「はちまき」でランチタイム。


ここは江戸川乱歩が通ったお店としても有名です。店の壁には、店主と江戸川乱歩、そしてたくさんの作家たちの並んだ写真が飾っており、その前に行列が。

店内にも江戸川乱歩ゆかりの写真が飾ってあり、天丼を食べながら、それを眺めているのもとても面白いです。


4.村上春樹ライブラリー: 村上春樹が自由な交流を願って建てた図書館

次に訪れたのは村上春樹ライブラリー。

村上春樹の母校である早稲田大学の構内に2021年に建てられました。

村上春樹の著作はもちろんのこと、彼の作品の各国翻訳版、海外の小説の日本語訳版などがあり、非常に国際色豊かな空間が出来上がっています。

海外にも村上春樹のファンは非常に多く、国内外問わず人を惹きつける強い力を持っています。地下には猫のモチーフを取り入れたカフェがあり、(おそらく)学生さんがそこでアルバイトをしていました。

非常に心地に良い空間なので、作業にも読書にも、談笑にもおすすめです。


5. 坪内逍遥記念館: 日本演劇の歴史を辿る

次に訪れたのは坪内逍遥記念館。

村上春樹ライブラリーの隣にあります。(そもそもこちらの方が古い)


坪内逍遥は日本初の近代的な小説論を書いたことで教科書に載っていて有名ですが、特筆している成果はシェークスピアの個人翻訳です。

英語話者からしても、シェークスピアは古典なのでかなり難解。それを日本語に翻訳するって、ちょっと想像ができないくらい博学です。

日本の近代演劇の基礎を築いたとされる坪内逍遥のこの記念館では、日本の演劇の歴史が実際の資料の展示とともに説明されています。

一階では、毎日映画の上映(11:00~ 14:00~)があり、この場所だけでも半日十分楽しめるボリュームとなっています。


まとめ

今回巡ったスポットは近代の文豪ゆかりのある場所です。

ただ有名なスポットを回るだけでは、少しも価値提供にならない。こちらが提供できるのは「特別な体験」。それを、すでにある素晴らしいスポットから紡ぎ出して集客まで落とし込む。

海外の人からも、やはり何か説明が欲しい場面があった。とのFBがあり、背景を知ること、「Why?」を知ることは、場所を訪れる体験にとって必要不可欠なものなのだと改めて感じます。

また次回も面白くてユニークなツアーの企画と、海外の人の反応を発信していきます。

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